2006年04月30日

つめたく冷えた月(1991年)

つめたく冷えた月.jpgつめたく冷えた月
パトリック・ブシテー (2004/06/25)
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン


一度ローカルの深夜映画でこれを見たことがある。その時は後半からしか見れず、それでも東京でバカやっていた頃を思い出した。
一緒にバカな日常を過ごしたその友達はたぶんこの映画を「すごいよー」「ブコウスキー?知ってるよ、ヤツはね…」なんて言いながら褒めるだろうね。何せ彼は身辺無一物のくせに「バタイユ全集」は持っていたような奴だからなあ。もうずっと消息不明だ。

あのモノクロームも美しい映画がブコウスキーの短編を下敷きにしたものだということをDVDで初めて知った。前日記でバーフライ(1987ブコウスキーの脚本)について書いているのでどうやら私はブコウスキーがお気に入りのようだ。読んでみようと思っている。

 
タグ:奇妙な映画
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2006年04月27日

ミリオンダラー・ベイビー(2005年)

ミリオンダラー・ベイビー.jpgミリオンダラー・ベイビー
クリント・イーストウッド (2005/10/28)


どちらかというと「ローハイド」の頃から私のお気に入りな役者、クリント・イーストウッドの年老いた姿を見たくはなかった(お顔ボロボロですぞしかし、メイク?)が、アカデミー賞主要4部門でオスカーともなると、観ない訳にはいかんだろうね。

別にラストで涙は出なかったが秀逸な作品です。イーストウッド25本目の監督作ということだけど遺作にならなければいいが。イーストウッドはこの作品の元となった本、F・X・トゥールの短編集「Rope Burns」が気にかかっていて、いつか映画化したいと考えていたそうだ。脚本をポール・ハギスというエミー賞受賞脚本家が書き上げたので映画化に踏み切った。

それにしても老境にある二人、イーストウッドとモーガン・フリーマンのとぼけたやりとりは傑作ですねこれ。過去に大きな傷を持つ年老いたボクシングジム経営者兼トレーナーと、心の傷と共にパートナーとして付かず離れずの老ジムアシスタント(モーガン・フリーマン)のヒューマンな関係は物語準主役の破壊された人生を歩んできた田舎娘(トレーナーを信頼してジムに来る女性ボクサー志望)との関係ともあいまってどちらが濃厚なのか判らないほどに並行して物語が進行する。

ラストで涙は出なかったと書いたが、これは「尊厳死」という現代医療の究極の選択について現実的でのっぴきならない問題が含まれているからである。私はむしろ目を見開いてこの物語がどうするのかを見た。ちなみにこの物語には頻繁に神父が登場する。老トレーナーが日常的に近くの教会を訪れるからである。しかし彼らも他人の押し潰されそうに巨大な十字架の前では無力を隠すもっともらしいことを口にするのみだ。そこには少なくとも悪意はないということがただ一つの救いか。

そしてまた、ボクサーとなる彼女の家族の底知れない問題。つまり親兄弟といえどもどうしようもなく破壊されつくした赤貧にあって、人間はもはや人間ではなくなるほどに悪魔的に捻じ曲がり得るということだ。これは卑近な問題であって、実際に誰もがこうした「平気で嘘をつく人たち」にある人物資料そのままに被害をこうむる可能性が大きい。それは人生どころか全人格におよぶ凶行といっても過言ではない。そんな人間が母でござい、親でござい、兄弟でござい、と言っては人の魂と人生を破壊し続けるのである。家族であるだけにむしろその破壊力は途方もないものに違いない。

 
タグ:家族の問題
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2006年04月20日

Archie Bronson Outfit

Archie Bronson Outfit.jpgただのガレージバンドではないですね。
よく聴いてみると音楽的にかなり練られているのが判ると思う。つまり彼らの音楽は「激しい」とか「ヴァイオレンス」だとかで片付けるほど無神経で荒削りではないということだ。
私は10年余りロック・ポップスなんぞ、あまりのワンパターンと出来合いのつまらなさに聴くことがなかったが、つい最近TOWER RECORDSの試聴でArchie Bronson Outfitを知った。
だいたい聴くこともない人がいったいどうしてCD屋になど入ったのかというと、前記事にも書いたように、ひとえにIGGY POP様のおかげであ〜る。
またロンドン出身だということも私の音楽的趣味に合致してしまった。

この曲集を聴いていると確かに彼らにはギターの超絶技巧や演奏技術はさほどないかもしれない。しかしそれがどうした。オリジナルでエモーショナルな音楽作りにおいてそれらが必ずしも必要ではないことが判る。要するに表現が充足していればそれで足るのである。
音楽の音楽である時の当然あるべき楽曲構築ということにおいて彼らはかなり知性的だと感じる。
DOMINOのオーナーの耳は確かだった。よくぞ見出してくれましたと感謝ですね。

 
posted by musicpc at 13:02| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Music CD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月06日

Louie Louie

コーヒー&シガレッツ.jpgコーヒー&シガレッツ
ロベルト・ベニーニ (2005/09/09)


LOUIE LOUIE ルイルイ というのはパンクロックやガレージバンドの大御所IGGY POP(イギー・ポップ)がいまだ健在として93年に出したアルバム AMERICAN CAESAR「アメリカン・シーザー」に入っている1曲である。

実は私、このロッカーをまったく知らなかった。ディスコグラフィーの年代を見るとかなり古くからのパンク一筋アーチストであって、まだジョンレノンが活動していた頃までさかのぼる。いやー知らなかったなあ…こんな物凄いヤツが居たとは。いやピストルズは知ってたよ。

こんなパンクバンドをどうして知ったかというと、過去日記にもあるように最近TSUTAYAでDVDを借りて映画見まくりまくっていたところ、ある日ジムジャームッシュ監督の映画『coffee and cigarette』を観た。と思いねぇ。それのエンドロールに流れるガレージバンドらしき奴らのサウンドがどうも良いのである。ギターもいいしドラムもこれの他に考えられない。ボーカルなどこちらがどうこう言えるほどのレベルではない良さだ。だいいち悪いところ(私が気に入らない箇所)が全然ないサウンドではないか。これは大変だあーーー!。
これこそ知る人ぞ知る「パンクのゴッドファーザー」と呼ばれて久しいIGGY POPの歌うLouie Louieという曲だったのであ〜る。

というわけで、このDVD映画を返すその日に話を戻す。ロックバンドのことは何も知らない私はふとTSUTAYAの店員にエンドロールに流れる曲のことを言ってみた。若い奴らなら誰でも知っている有名なバンドなのかも知れないし、バンド名ぐらいはすぐに判るだろうと思ったのである。ガレージバンド流行ってるし。
ところがこの私の一言のせいでえらいことになってしまった。DVD側には何の情報もなかったのであ〜る。紹介記事もあちこち調べたがわからない。本編のエンドロールを見ようということになった。
店内カウンターにある機器でエンドロールを出すが、そばの誰が聞いても判らない。さあ誰?で何という曲でしょう?ということになった。さらにもう一人の店員さんがネットを使って情報を検索し始めてくれた。
どうやらIGGY POPというバンドらしいということまで判明。エンドロールの細かい文字を見ていた店員がどうやら「ルイルイ」という曲らしいが映画は他にたくさんの様々な音楽をバックグラウンドに使っているので定かではない。と結論した。もう一人の店員さんはあきらめなかった(すみません店員さん、ありがとね)。彼女はさらに店内のIGGYのアルバムを全部出してきてそのLOUIE LOUIE なる曲がIGGYのどのアルバムにあるか調べ始めた。しかし見付からない。店内には「アメリカン・シーザー」が無かったのである。かなりてこずらせてしまった。

私は私で店内の音楽DVDにIGGYのライブを発見。それを持ってきて見ると、ありました。LOUIE LOUIE。しかし店員はそれをわざわざ見せてくれてこの曲かどうかと訊くが、ライブでは演奏形態もアドリブもありのはずなので、判然としない。結局私は「これはほぼ間違いなくイギーポップのルイルイという曲だと思う。またこちらで調べてみるよ。ありがとう。」と言ってとりあえず大変なことになってしまった曲探しを終了していただくことにした。店内混んで来たしね。

実はこれがきっかけでほぼ10年ぶりに私はCD屋の店内に入り、さらに興味を失って久しかった「音楽」を聴き始めたのであ〜る。


 
posted by musicpc at 21:37| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | Movie DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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