2009年02月01日

デービッド・ジンマン指揮 シューベルト交響曲8番ハ長調

NHKはたまに、とんでもなくものすごいものを平気で放映する。
何か言いたくなる音楽というものがある。べつに何も言わなければ露のように消えてしまうようなものなので書き留める労さえ厭うようなものなのだ。

シューベルトの8番はその最たるもので、何だかノスタルジックでしかも見知らぬ街に迷い込んだ旅人のように聴衆を方々で驚かせる。曲構成も普通ではない。その音楽世界は印象派のマルケが描いた、川辺の街のように幸福感に満ちているのだ。

川面に反映するコバルトブルーの青空と楽しげな雲。古い町並みには子供たちが走り、郵便配達がのんびりと家々を廻っていくのが遠くに見える。そんな街だ。
スラブ色の強い旋律が時おり謎めいた広場への扉を開くが、ジンマンは冗長になりがちなシューベルト独特の繰り返しを演奏せず、曲全体の構築を引き締めているのだ。

posted by musicpc at 22:13| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Music CD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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